インドのお義母さん(マー)
か あ
田中嫺玉先生がベンガル語原典より翻訳してくださいました「不滅の言葉(コタムリト)」には、ベンガル地方特有の風習や言い回しなど日本人に理解しづらい記述があり、田中先生の翻訳にも多くはありませんがベンガル語原典と違う翻訳がありました。ラーマクリシュナ研究会では幸運にも、コルカタ在住のラーマクリシュナの熱心な信者に嫁がれたじゃやさんと言う日本人女性とご縁が出来、田中先生の翻訳とベンガル語原典を逐一照合を行い編集いたしました。また日本人には理解しづらい内容についてはじゃやさんに説明していただき訳註を追加しました。じゃやさんのご主人は、コタムリトやラーマクリシュナの教えには精通されているので、くわしく解説していただきましたし、それでもわからないところは僧院のスワミなどにも問い合わせていただきました。
そんなじゃやさんが、亡くなったご主人のお義母(かあ)さんとの思い出を詩にしました。そこには、日本人が忘れかけている、嫁と姑、親と子、父と息子、近所とのつながりなど、国は違えども人間として大切なきずなをわたしたちに教えてくれます。そして何気ない会話のなかに、インドならではの深い精神性を感じずにはいられません。
インドのお義母さん(マー)
著者 じゃや
2016年12月20日発行
発行所 東方出版(株)
定 価(本体1,600円+税)
このじゃやさんの詩が詩集として「インドのお義母さん(マー)」というタイトルで日本で出版されました。とてもよい本なので推薦いたします。読み終わったあと、心が温まるのを感じてください。ごく一部を紹介いたしますので読んでみてください。
神さまの国
家の中ばかりにいるので、時々
「どこかにお泊まりして、楽しんできたら?」
って嫁が勧めると
「どこに行ったらいいの?
妹たちもみんな年取ったし
どこも行くとこないでしょ!
もうどこにも行かない
行くのはもう上(他界)だけよ」
そう言って、どこにも行かなかったお義母さん
今は神さまの国で
あちこち行っているかな?
地球でできなかったことを
いろいろ楽しんでくれているといいな